HOT LINE巻線抵抗測定器について
HOT LINE巻線抵抗測定器は、活線状態で電気機器巻線の抵抗を測定する装置です。通電中の電気をCUT OFFして抵抗値を測定し、温度を算定する従来の測定方法に比べて、本装置を用いた活線測定は、精度が高く、また能率よく巻線コイルの抵抗測定ができます。
非活線でコイル抵抗を測定する場合、小型機器のコイルは冷却が速く抵抗値が変わり、正確な測定が困難です。
特にファンを持つモータのコイルは、動作状態と静止状態では内部温度が異なり、実際とは異なるデータが得られます。
また遮断・抵抗測定法は、温度の上昇と下降が自然対数的に変化するという前提で行われていますが、複雑な形の製品では必ずしもその法則に従わないので、原理的な誤差を持っています。
コイルの温度を測定するには、活線測定が理想の形といえます。
HOT LINE巻線抵抗測定器は、交流試験電圧をDC阻止コンデンサを通して被測定コイル(L)に通電します。また装置より直流定電流をACと並列にコイル(L)に流します。そして直流電流による電圧降下をD.V.M.で検出して抵抗値に変換し、オーム値として表示します。
この場合、AC分を減衰させる特殊電子フィルタが直流定電流回路及び電圧降下検出回路にそれぞれ付加され、ゼロ電圧から450V電圧まで作動します。
AC成分フィルタ(A)は、インダクタンス及び電子回路により構成されており、低圧より高圧までフィルタ特性が保持されています。